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This is Denkodo calling
先日、高校時代の友人と久しぶり飲んで昔話をしていたら、クラッシュのアルバム「ロンドン・コーリング」が話題に上りました。アメリカでは1980年1月の第1週にリリースされたそうですから、間もなく発売36周年を迎えるんですね。いやー、僕らの青春時代はそんなに昔だったか。ちょっとびっくりだなあ。

その友人がいたバンドのライブチケットを作った際は、会場の名をもじって「デンコードー・コーリング」なんてタイトルを入れたもんです。ただし、彼らが演ってたのはクラッシュじゃなくてポリスだったと思いますけど。そう言えば、サッカー部の幽霊部員だったクラスメイトとロック喫茶に行って「ロンドン・コーリング」をリクエストしたら、イントロを聴いた他校の生徒に「何コレ、応援歌みたい」と笑われたこともあったような…。

高校時代のくだらない思い出話はさておき、その「ロンドン・コーリング」のジャケットは実に衝撃的でした。その頃は写真より音楽に傾倒してたんですが、ロッキン・オンに掲載された斉藤陽一さんのモノクロ写真のカッコよさに魅かれ、真似をしてトライXの増感撮影なんぞに挑戦したこともありました。それで「ロンドン・コーリング」のジャケット写真は誰が撮影したのかと調べてみたら、ペニー・スミスという女流写真家の作品であることが分かった次第。


https://en.wikipedia.org/wiki/Pennie_Smith

ペニーさんは70年代にレッドツェッペリンのツアーの模様を撮影し、80年代にはNME(New Musical Express)という有名な音楽誌のカメラマンもしていたようです。彼女が撮影したのはクラッシュのほか、ローリング・ストーンズ、フー、デヴィッド・ボウイ、イギー・ポップ、ジャム、スージー・スー、デボラ・ハリー、U2、モリッシー、ストーン・ローゼズ、プライマル・スクリーム、レディオヘッド、ブラー、オアシスなど多数。モノクロの作品が主体らしいです。

名前が似ているパティ・スミスの「ホーセス」も彼女の作品かと思ったのですが、考えてみたらあれはロバート・メイプルソープ(故人)の撮影でした。2人は共に無名だった頃から親しい間柄だったので、当たり前といえば当たり前ですね。メイプルソープの作品も斉藤さんの作品も基本的に同系列ですから、私の好きな写真ってのはどうやらそっち方面ってことなんでしょう。

http://www.mapplethorpe.org/


ちなみにペニーさんが「ロンドン・コーリング」のジャケット写真を撮影したカメラはペンタックスのESII。ポール・シムノンが叩きつけたベースが自分に当たるのを恐れて後ろに下がり、ピンボケ気味になってしまったのだとか。しかし、作品をいたく気に入ったジョー・ストラマー(故人)が「ピンが合ってない」と難色を示す彼女を説得し、ジャケットに採用したという伝説があるそうです。

ESII

ついでに調べてみたら、「ロンドン・コーリング」のジャケット写真はネットで購入できるみたいです。1枚4000ポンドってことは、日本円に換算すると70万円ちょっとですか。歴史的名盤に使われた生写真(16×20インチ=概ね40×50センチ)の値段がプロ用デジカメ1台分相当と考えたら…まあ、妥当なのかなあ。うーん。

一方、同じくジャケットになったデボラ・ハリーの写真は485ポンド〜1700ポンドと幾分お安めなのですが、それでもミラーレス一眼の最新機種やフルサイズ一眼のエントリー機種を余裕で買えるくらいはします。購入ボタンを押すときは、ちょっと気合いを入れて「ポチッ」とやってください。

https://www.proudonline.co.uk/p/160/pennie-smith